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会議の議事録の書き方とは?議事録の目的や必要な要素、書き方のポイントを解説!

最終更新日:2025.01.10作成日:2025.01.10

会議の議事録とは

会議の議事録とは、会議中に議論された内容や決定事項、参加者、会議の日時と場所などを記録したドキュメントです。議事録は、その会議の内容を後から振り返るための参考資料として使用され、会議に出席できなかった人に情報を伝える手段としても重要です。

会議の議事録の目的とは

会議の議事録の目的は、会議中に議論された内容や決定事項を正確に記録し、共有することで、参加者にとっては記憶の整理、欠席者に対しては情報の提供を可能にすることです。また、議事録は後日のフォローアップや次回会議の準備に役立ち、組織内のコミュニケーションを円滑化、決定プロセスの透明性を確保するための重要なツールです。さらに、議事録は必要に応じて法的証拠としても機能し、組織の意思決定の履歴を体系的に管理する役割を果たします。

主な目的は以下の通りです。

1.記録の保持

会議中に行われた議論や合意事項を正確に記録し、後で参照できるようにします。

2.情報の共有

出席者だけでなく、欠席した関係者にも会議の内容や決定事項を知らせることができます。

3.フォローアップの基礎

次回の会議でのフォローアップやアクションアイテムの実行状況を確認するための基礎資料となります。

4.透明性の確保

議論の内容や決定プロセスを明確にすることで、組織内の透明性を高める役割も果たします。

5.法的証拠

企業や組織によっては、重要な決定事項が法的な証拠として利用されることもあります。

議事録に含まれる具体的な要素としては、会議の概要(日時、場所、参加者)、議題、各議題ごとの議論内容、決定事項、次回のアクションプランなどがあります。議事録は通常、会議の終了後速やかに作成され、関係者に配布されます。

会議の議事録の種類

会議の議事録には、目的や使用される場面によっていくつかの種類があります。それぞれの種類は、会議の内容や使用者のニーズに応じて適切に選択されます。主な種類は以下のとおりです。

1. 簡略議事録(概要議事録)

このタイプの議事録は、会議の主要なポイントや決定事項、アクションアイテムを簡潔にまとめたものです。通常、詳細な議論の記録は含まず、迅速な情報共有やフォローアップが目的です。短時間で作成でき、理解しやすいため、日常的なミーティングでよく使われます。

2. 詳細議事録

詳細議事録は、会議中の議論内容をほぼ逐語的に記録したものです。発言者ごとの発言内容や質疑応答を細かく記載します。このタイプは、公式な会議や、法的・記録保持の必要がある場面で重要です。作成には時間がかかりますが、議論の内容を後から詳細に確認することができ、責任の明確化にも役立ちます。

3. 決議議事録

主に会議で決定した事項や公式な決議だけを記録する議事録です。企業の取締役会や株主総会など、公的な場面で利用されることが多く、承認事項や採択された結論に重点を置きます。公式文書としての位置づけが重要であるため、法令遵守が求められる場面で活用されます。

4. プロジェクト議事録

プロジェクト単位で行われる会議(プロジェクト会議、進捗会議など)に特化した議事録です。プロジェクトの進行状況や課題、今後のアクションプランを記録し、プロジェクト関係者との連携を促進します。進捗の追跡や共同作業の調整に役立ちます。

各議事録の種類は、その目的と必要な詳細度に基づいて選択されます。組織の方針や業務の性質に合った形式を採用することで、議事録が効果的な情報管理ツールとして活用されます。

議事録に必要な要素・書き方

会議の議事録は、会議の内容を後で正確かつ効率的に振り返るために必要な情報を記録した文書です。そのため、議事録にはいくつかの基本的な要素が含まれていることが重要です。

以下は、議事録に必要な要素とその書き方についての解説です。

1.会議の基本情報

会議名: 会議の目的や種類を示します(例:月例会議、プロジェクトキックオフ)。

日時: 会議の開催日と開始および終了時刻を記録します。

場所: 会議が行われた場所(物理的な場所またはオンラインプラットフォーム)を明記します。

出席者: 会議に参加した全員の名前と役職を記載し、欠席者も明記します。

2.アジェンダ(議題)

会議で取り上げたテーマや議題を箇条書きで記載します。アジェンダは事前に用意されていることが多く、開始時に確認されます。

3.議題ごとの詳細

議論内容: 各議題における主な議論のポイントと意見の概要を記録しますが、すべての発言を逐語的に書く必要はありません。

発言者: 必要に応じて、重要な発言をした人の名前を記載します。

決定事項: 会議で合意された事項や結論を明確に記述します。決定された事項は誰がいつまでに行うかも含めて具体的にします。

4.アクションアイテム

具体的な次のステップや取るべき行動を明記し、担当者や期限がある場合はそれも含めます。

5.その他の情報

必要に応じて、会議中に配布された資料や参考資料のリストを含めることもあります。

6.次回会議の予定

次回の会議の日程や場所(あるいはプラットフォーム)、予定されているアジェンダの概要を記載します。

7.議事録作成者

議事録を書いた人の名前を記載し、必要に応じて作成者の連絡先も含めます。

このように、議事録を明確に構成することで、後から情報を確認したり、アクションを起こしたりする際に重要な役割を果たします。

会議の議事録の書き方のポイント

会議の議事録を書く際には、効率的で効果的な記録を残すためにいくつかのコツがあります。以下に、議事録作成の際に役立つポイントを紹介します。

1.事前準備を行う

会議のアジェンダや関連資料を事前に確認し、各議題の要点や目的を理解しておくと、会議中に何を重点的に記録すべきか判断しやすくなります。

2.要点を押さえる

発言のすべてを逐語的に記録するのではなく、議題ごとに重要なポイント、決定事項、アクションアイテムを中心に記録します。話の流れに沿って要点をつかむことが大事です。

3.明確で簡潔な言葉を使う

議事録は多くの人が参照する可能性があるので、誰が読んでも理解しやすいように、シンプルで明確な表現を心掛けます。

4.中立的な視点を保つ

個人の意見や感情を交えずに、中立的な視点で事実を記録します。発言者の意図を正確に反映するよう心掛けます。

5.適時に区切って見やすくする

議題ごと、または発言者ごとに段落を分け、適切に見出しをつけることで、読みやすさが向上します。箇条書きや番号リストを使用することも有効です。

6.キーワードやフレーズをメモする

会議中に全てを詳細に記録するのは難しいため、重要なキーワードやフレーズをメモし、後から詳細を補足する形で議事録を完成させます。

7.会議中に確認する

重要な決定事項やアクションアイテムについては、会議中に再確認し、その場で議事録に反映することで誤記を防ぎます。

8.早めに仕上げる

会議が終了してからできるだけ早く議事録を作成し、関係者に共有します。記憶が新しいうちに仕上げることで、正確さが保たれます。

これらのポイントを活用することで、質の高い議事録を作成し、組織内のコミュニケーションを円滑にすることができます。

まとめ

本記事では、議事録の目的や必要な要素、書き方のポイントを解説していきました。

会議の議事録は、会議で議論された内容や決定事項を一元的に記録し、後で参照するための重要なツールです。

その目的は、情報共有、意思決定の透明性維持、そしてフォローアップの基礎を提供することにあります。適切な議事録を作成するには、会議の基本情報、議題ごとの議論内容、決定事項、次のステップなどを明確に記述することが求められます。効率的な書き方として、事前準備をしっかり行い、要点を押さえ、明確かつ簡潔な表現を心がけることが不可欠です。

これにより、組織内外のステークホルダーと有効にコミュニケーションをとり、プロジェクトや業務の進捗をスムーズに管理するための基盤が整います。