日常的にChatGPTを利用する機会が増えています。ChatGPTは仕事の効率化や知識の体系立てに貢献し、ビジネスシーンでも期待されていますが、実際に活用できているでしょうか。ビジネスシーンでChatGPTを活用する際、以下の課題に直面することはないでしょうか。

• チャットが増えすぎて管理が煩雑になる
• 重要なチャットと不要なチャットが混在し、振り返る際に見つけたいチャットが見つからない。
• 要求通りの答えが出てこない

本記事では、上記の1と2の課題を解決する方法をご紹介します。最後までご覧いただけますと幸いです。

1. チャットの管理が煩雑になる問題の解決策：アーカイブ機能の活用

アーカイブとは

アーカイブとは、過去のデータや情報を保存し、必要に応じてアクセスできるようにすることです。デジタル時代には、メール、ドキュメント、画像、チャットなどをアーカイブすることが一般的です。アーカイブの目的は、情報を整理し、必要な時に迅速かつ容易にアクセスできるようにすることです。ChatGPTのアーカイブ機能も同様に、ユーザーが過去のチャットを整理し、必要に応じてアクセスできるようにするためのものです。この機能を使うことで、日々のチャットの中から重要な情報を逃さず保存し、後から簡単に参照できます。

アーカイブと削除の違い

• 目的の違い:
  • アーカイブ: 情報を後で参照できるように保存し、一時的に非表示。
  • 削除: 不要な情報を完全に取り除き、スペースを確保し、情報を永久に消去。
• アクセス可能性:
  • アーカイブ: アーカイブされた情報は、後で簡単にアクセスでき、必要に応じて復元可能。
  • 削除: 削除された情報は通常の操作ではアクセスできず、元に戻すことは困難。
• データの保存状況:
  • アーカイブ: データは安全に保存され、整理された状態で保持。
  • 削除: データはシステムから完全に取り除かれ、消失。
• 利用シーン:
  • アーカイブ: 長期的に保持するが頻繁には使用しない情報（例：過去のプロジェクトに関するチャット）。
  • 削除: 将来使用する可能性がない情報（例：誤って送信されたメッセージ）。

ChatGPTのアーカイブ機能の活用

アーカイブの仕方（Web版）

1. ChatGPTのWebサイトを開く。
2. アーカイブしたいチャットの隣にある3点アイコンをクリック。
3. 「アーカイブチャット」ボタンを押す。

アーカイブの仕方（iPhone版）

1. ChatGPTのiPhoneアプリを最新バージョンにアップデートし、サイドバーに移動。
2. チャットをタップしてホールドし、コンテキストメニューから「Archive」ボタンを選択。
3. ポップアップから「Archive」ボタンをタップして確認。

アーカイブしたチャットを確認する方法

1. 右上のアイコンボタンをクリックし、「設定」を選択。
2. 「アーカイブされたチャットの管理」の隣にある「管理」をクリックすると、全てのアーカイブされたチャットのリストが表示。
3. チャットをクリックしてリストを開くと、アーカイブ解除やチャットの削除などのオプションも利用可能。

ChatGPTのアーカイブ機能の活用術

• ノウハウの蓄積
  • 組織内の知識ベースの形成: プロジェクトや業務の知見をアーカイブし、共有。
  • 継続的な学習と改善: 過去の成功例や失敗例を学び、今後のプロジェクトに活用。
• 思考の整理・課題解決のヒントの取得
  • 多様な視点の提供: 異なる背景や専門知識を持つユーザーの回答を参照。
  • 複雑な問題の分解と分析: 過去の相談内容を活用し、効果的な問題解決アプローチを再現。
• 参考資料としての活用
  • 学術研究やレポートの作成: 過去の回答を参考に情報を抽出。
  • プレゼンテーションや会議資料の準備: 過去の議論や提案内容を参照し、効果的な資料作成。

2. 要求通りの答えが出てこない問題の解決策：プロンプトの活用

プロンプトとは

プロンプトとは、ChatGPTに対する質問・指示・命令を出す文を指します。

プロンプトの活用のポイント

• 具体的な指示を与える
  • できるだけ具体的な質問や指示を与えることで、より正確で役立つ回答が得られます。例えば、「旅行のアドバイスをください」よりも「9月にパリに旅行する予定です。おすすめの観光地とレストランを教えてください」といった具体的な質問が有効です。
• コンテキストを提供する
  • 前提条件や背景情報を提供すると、より適切な回答が得られます。例えば、「ビジネスプランの作成についてアドバイスをください」ではなく、「小規模なカフェの開業を考えています。市場調査とマーケティング戦略についてアドバイスをください」といった具体的なコンテキストを提供することが重要です。
• シンプルで明確な言葉を使う
  • 簡潔で明瞭な言葉を使うことで、意図が伝わりやすくなります。複雑な表現や曖昧な言葉を避け、簡潔に要点をまとめることが大切です。
• 段階的な質問をする
  • 一度に複数の質問をするのではなく、段階的に質問をしていくと、より整理された回答が得られます。例えば、「まず市場調査の方法について教えてください。その後にマーケティング戦略について質問します」といったアプローチが効果的です。
• 必要に応じてフィードバックを提供する
  • 期待する回答が得られなかった場合は、具体的にどの部分が異なっていたのかをフィードバックすることで、より適切な回答を引き出すことができます。例えば、「具体的な例をもっと挙げてください」や「もう少し詳細に説明してください」といったリクエストをすることが有効です。
• 継続的な会話の流れを保つ
  • 会話の流れを維持することで、より深い理解と適切な回答が得られます。会話の前後関係を意識し、一貫性を持たせることが大切です。

決まったプロンプトを活用したいなら、カスタムチャットがおすすめ

カスタムチャットとは、事前にユーザーがChatGPTの応答のスタイルや内容をカスタマイズすることができる機能のことです。皆様も毎回、同じプロンプトを作成することはないでしょうか。例えば、会社の朝礼で毎回スピーチをしないといけない場合、スピーチの内容を考える必要があります。そこでカスタムチャットにて、スピーチの内容を考えるための質問を予め設定しておくことで、カスタムチャットからの質問に回答するだけで、スピーチの内容を考えてくれます。

特にビジネスシーンにおいては、営業・CS・顧客サポート・管理では繰り返し同じ業務を行うことがあるため、事前にカスタムチャットを作成しておくことで、業務効率化が見込めます。

まとめ

ChatGPTをビジネスに活かすためには、アーカイブ機能とプロンプトの活用が重要です。アーカイブ機能を利用することで、チャットの管理が容易になり、必要な情報を迅速に参照できます。さらに、具体的なプロンプトを活用することで、要求通りの回答を得ることができ、業務の効率化に繋がります。カスタムチャットを導入することで、さらに効率的にChatGPTを活用できるでしょう。これらの方法を駆使して、ビジネスの生産性向上を目指しましょう。